[現役看護師が教える解剖学編] 心不全について

解剖生理学系

はじめまして。現在、内科病棟で勤務している【asu】です。

今日は心不全について、夜勤で体験したことも含めてお話ししたいと思います。

心不全について

みなさんは心不全はどのような病気かわかりますか?

心不全とは心臓のポンプ機能が低下していること、肺や体静脈系のうっ血をきたす病態のことです。

 

心不全の症状にはどのような症状があるのか知っていますか?

心不全の症状は左心不全と右心不全があったよなぁ。でも症状はどっちがどっちだっけ?

 

心不全の症状は左心不全と右心不全があります。

左心不全・右心不全で症状が異なることも知っていますか?

 

左心不全では心拍出量の低下、肺うっ血の症状があります

まとめると以下です。

・動悸 ・易疲労感 ・冷汗 ・四肢チアノーゼ ・尿量減少 ・労作時の息切れ ・頻呼吸 ・喘鳴、喀痰 ・肺野の水泡音 ・ピンク色泡沫状痰   などの症状があります。

 

右心不全では体循環系のうっ血の症状があります。

まとめると以下です。

・頸静脈怒張 ・肝腫大 ・食欲悪心、悪心、嘔吐 ・胸水貯留 ・腹水貯留 ・体重増加 ・浮腫 などの症状があります。

仰臥位で過ごしている時に呼吸苦を訴え坐位になると楽になるという患者さんもいます。

 

理由としては、仰臥位では静脈還流量が増加したことにより、肺うっ血が助長されてしまうこと。心臓に大きな負担がかかり呼吸困難感増悪がしているということが考えられます。

治療薬について

次は治療薬についてお話します。

使用される薬剤としては、利尿、強心薬、硝酸薬、麻薬性鎮静薬です。

理由と、注意点をまとめてみました。

・利尿薬を使う理由→浮腫や肺うっ血の軽減

・注意点→腎機能悪化、脱水、血圧低下

・強心薬を使う理由→短期的な血行動態の改善

・注意点→不整脈や心筋虚血

硝酸薬を使う理由→浮腫や肺うっ血の軽減

注意点→高血圧、心筋虚血、僧帽弁逆流のある患者には利尿薬より血管拡張作用のある硝酸薬が望ましい

麻薬性鎮痛薬→呼吸困難感や不穏症状を緩和

 

生活指導について

生活指導ではどのようなことを指導すると思いますか?

指導内容としては

・塩分制限 →軽症例では6~8g/日、重症例では4~6g/日
・水分制限 →低ナトリウム血症の場合は制限が必要   (腎臓の血流量を減らすため)
・運動療法 →循環調整力を衰えさせない
心不全増悪因子                                             感染、内服事故中断、暴飲暴食

夜勤での体験

ここで私が体験した夜勤での出来事お話します。

私が受け持った患者さんの中で心不全を患っている患者さんがいました。

その患者さんが胸痛を訴えました。

胸痛時の指示を確認し12誘導心電図をとり主治医に報告しました。

ニトロペン処方してもらいを舌下内服し様子をみてまた胸痛が出たら報告してほしいとのことでした。

数時間後患者さんから胸痛の訴えがありました。

すぐに主治医に連絡し指示を仰ぎました。

すると12誘導心電図をもう一度とってあと採血オーダー入れたから採血もお願いと言われました。

その時知識が浅かった私は心不全でどうして採血とるのか謎でした。

心不全と採血ってどんな関係があるのだろうと思いました。

するとその時一緒に夜勤をしていた先輩が心不全だと変わった検査項目が入っているから

検査データ見てみてと言われてみたところ

トロポニンT判定・NTPProBNPという検査項目がありました。

トロポニンT判定の数値が高いと心筋梗塞が疑われます。

NTPProBNPの数値が高いとうっ血性心不全が疑われ心不全の増悪が考えられます。

上記のことから主治医は採血実施し心筋梗塞や心不全の増悪を除外したいという理由があったということが分かりました。

最後に

私の知識不足もありますが、まだまだ分からないことがたくさんあります。

学生の頃は分からなくてもまた後で勉強すればいいやと思っていたが、

今は患者さんが目の前にいて看護を提供しているので

分からないことはそのままにせず勉強しないといけないなと思いました。

勉強勉強の毎日ですが患者さんと関わってみないと分からないこともたくさんあります。

今は国家試験に向けてたくさん勉強していると思います。少しでも役立てるように頑張ります。

最後まで見ていただきありがとうございました。

公式LINEでは、心不全の事などいろいろ解剖学も教えてます。

ぜひ参考にしてみてください。

404: ページが見つかりませんでした | 看護学生アドバイザーかず

コメント

  1. ゆう より:

    日々業務お疲れ様です。
    心不全の記事、拝見いたしました。
    症状や使用薬剤。その理由など、とても詳しく記載されていて
    とても分かりやすいです。

    いつも、仕事上では「この状態だからコレ」と根拠のない仕事をしてきた准看護師にとって、この正看護師への国家資格の道は根拠根拠の日々です。

    こうして細かく書いていただくと
    読む側にとって有難い限りです。

    ありがとうございます。

    • KAZU より:

      いつも、感想を言っていただきありがとうございます。心不全だけではなく、いろんな疾患を書いていきます。