こんにちは
看護学生のかずです。今回は実習や実際の現場必ず役に立つ
フィジカルアセスメントについて説明していきたいと思います。
看護学校では正直触り程度しか学習しませんでしたが
実際現場でフィジカルアセスメントはとても役に立つ場面が多いです。
では具体的にどんな時に役立つのか?そもそもフィジカルアセスメントとは何か?
詳しく説明していきます。
フィジカルアセスメントは奥が深いけど知れば知るほど
楽しくなっていくよ‼
目次
フィジカルアセスメントとは
フィジカルアセスメントとは、ざっくりいうと患者さんの訴えを聞いたり、情報収集、身体の状態を評価することです。
人体の状態を評価する方法として
フィジカルイグザミネーションとは
①視診:視覚を用いて観察して情報を得る。
➁触診:自身の手を用いて情報を得る。
③打診:患者さんの体表を叩いた振動で情報を得る。
④聴診:聴診器を使用して情報を得る。
フィジカルアセスメントの目的
フィジカルアセスメントを行い身体機能を評価することで身体機能の把握を行うためです。
フィジカルアセスメントで大切なのは問題がないと決めつけるのではなく
異常がないかと疑い、考えながら行うことが大切です。
フィジカルアセスメントの基本的な流れ
基本的なフィジカルアセスメントの順番
①問診
➁視診
③触診
④打診
⑤聴診
基本的にはこの流れでフィジカルアセスメントを行います。
腹部のフィジカルアセスメント
腹部のフィジカルアセスメントだけは順番が違います。
①問診
➁視診
③聴診
④打診
⑤触診
なんで腹部のフィジカルアセスメントだけ順番が違うの?
腹部のフィジカルアセスメントは他のアセスメントと違い触診や打診によって
腸蠕動音に影響が出ることや、触診を先に行うと痛みが出た際その後の観察が行えなくなるからだよ。
フィジカルアセスメントの情報
フィジカルアセスメントで得られる情報は2種類に分けられる。
1主観的情報
2客観的情報
主観的情報とは、分かりやすく言うと患者さんや家族さんの訴えや問診時で得られた情報などをさすよ。
客観的情報は、フィジカルイグザミネーションや検査で得られた情報をさすよ。
具体的な記載
1主観的情報
例:「おなかが痛いんです」
「息が苦しいです」
2客観的情報
例:腸蠕動12回、異常音なし、腹部膨満なく反跳痛なし
spo2=97%、両肺下葉肺雑音あり、チアノーゼなし
問診について
問診とは、患者さんと会話を行い必要な情報を得る方法です。
必要な情報として主訴、既往歴や家族歴、生活歴などです。具体的内容についてはこの後一覧にして紹介しようと思います。
問診って質問攻めみたいになっちゃうんですよね
問診は情報を得る手段であると同時に患者さんとの信頼関係を築く場でもあるよ。
効果的に問診を行うには傾聴やオープンクエスチョンやクローズドクエスチョンを活用してみよう。
問診時のNGなこと
①質問攻めをする。
②難しい用語や専門用語を使用する。
③答えを誘導する。
問診時の聞いておきたい基本情報
①患者さんの基本情報
・氏名、年齢を確認する。
名前に特殊文字がないかも聞いておこう
・住所・電話番号が正しいか確認する。
・職業
・緊急連絡先
緊急連絡先は患者さん自身以外の人物を聞いておこう。稀に緊急連絡先はキーパーソンではなく別の方ということもあるので注意しましょう。
②現病歴
・受診したきっかけは何か。
・苦痛に感じている症状は何か。
・現在かかっている疾患の経過。
・服薬状況
③既往歴
・今までかかったことある疾患
・入院・手術・輸血歴の有無
・感染症の既往
・アレルギーの有無
・女性であれは必要な情報(月経周期、妊娠、出産歴、閉経の有無)
④家族歴
・家族構成
・キーパーソンは誰か。
・家族の年齢・健康状態・死亡年齢
・家族内の役割・関係性
⑤生活歴
・生活パターン
生活パターンは一日の中でどのタイミングで睡眠や食事、運動を
行っているのか聞いてみよう。
・趣味・嗜好(喫煙・飲酒など)
・海外渡航歴
・仕事内容や職場環境
・ストレス状況
こんなに色々あると大事なこと聞くのを忘れそう。
現場ではあらかじめ患者さんに問診表を記入してもらうところや 記録用紙に質問項目が記載されているところがほとんどだよ。
以上が簡単に問診時必要な情報です。看護学生で実習で必要なアセスメント方法について知りたい方はこちらの記事を見てみてください。
フィジカルイグザミネーションについて
①視診
・視診は視覚を用いて患者さんの体の機能に異常がないか観察する方法です。
・視診では全身を見ることと局所に分けて観察することがあります。
・必要時はライトやスケールシートなどを活用します。
全身の観察
全身
・体型はどうか。(肥満かやせか)
・発達はどうか。(低身長か異常発達)
・体位・姿勢(傾きやゆがみ)
・体臭(酸臭やケトン臭、アルコール臭)
・皮膚(発赤、外傷、発汗、浮腫、蒼白、黄疸、チアノーゼなど)
視診だけでもこんなに見ることがあるんですね。
全身の視診では特に変化が分かりやすく重要な兆候がでる皮膚や爪は意識してみるようにしてみよう。
全身の視診は清潔ケアの際特に入浴介助や検温時観察できるように意識してみよう。
②触診
・触診とは手で直接患者さんに触れて皮膚表面の状態や身体内部の状態を観察する方法です。
・触診では手の指先、指の付け根、手背を目的に応じて使い分けます。
触診部位別の使い分け
1.指先
多い受容器:圧覚
実際に使用する場面:脈拍触知
2.指のつけ根・尺骨側表面
多い受容器:振動覚
実際に使用する場面:声音振とう(胸腔内の状態を確認する方法)やスリルチェック(血管壁の振動)
3.手背
多い受容器:温冷覚
実際に使用する場面:皮膚温の確認
手袋を付けたままだと正しく観察できないので可能であれば手袋を外して触診を行うようにしよう。
③打診
・打診とは、患者さんの身体の表面を叩いて振動を与えて生じた音を聞きとって内部の状態を観察する方法です。
・方法としては間接打診法、直接打診法、叩打法、打腱器を用いる方法があげられる。
打診音の種類
1.共鳴音(清音)
音の特徴:音の振幅が大きく、含気が多い。響きのある低い音
部位:含気が多い肺で聞こえる
2.濁音
音の特徴:鈍く詰まったような音。
部位:心臓、筋肉、肝臓、腎臓など
3.鼓音
音の特徴:太鼓を叩いたような高い音。
部位:ガスが貯留した胃や腸管、膀胱
打診って実際やるけどよくわからないんですよね。
打診の練習としては机や箱などで練習するとつなぎ目や内容物で音の違いが分かるようになるよ。
④聴診
・聴診とは、聴診器を用いて人体内部の音を聞き観察する方法です。
・使用場面としては腸蠕動音、心音、血管音などです。
聴診器の特徴
膜面とベル面
①膜面:高音の聴取に適している。
聴取できる音:呼吸音、心音、腸蠕動、コロトコフ音
②ベル面:低温の聴取に適している。
聴取できる音:心雑音、血管雑音、コロトコフ音
各部位別フィジカルアセスメントは次回に作成したいと思います
今回参考にした筆者おすすめフィジカル教材
最後に
最後まで記事を読んでいただきありがとうございます。
フィジカルアセスメントは非常に奥が深いですが
勉強すればするほど現場でも活用でき自身の力になります。
ぜひ皆さん今回の記事をきっかけに勉強してみてください。
今後部位別のフィジカルアセスメントも出していきたいと思います。
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