目次
はじめに
こんにちは!NICUで働くamiです。
今日は新生児のバイタルサインについてお話します。
新生児のバイタルサインは成人と違うことが多いので面白いと思いますよ!
バイタルサインとは
皆さんはバイタルサインを説明できますか?
日本語では生命徴候と言いますよね。
簡単に説明すると、体温、脈拍、呼吸、血圧を測ることを言います。
バイタルサインを測ることで患者さんのその日の身体の状態を知ることができます。
私たち看護師は勤務交代してすぐに患者さんの元へ行きバイタルサインを測ります。
「あれ?いつもと値が違うぞ…?何故だ?」と患者さんの異変にいち早く気付くことができます。
新生児のバイタルサイン
新生児におけるバイタルサインはとても大事です。何故だか分かりますか?
赤ちゃんはお腹の中にいるとき、子宮内にある羊水によって体温が保たれています。
またへその緒でお母さんと繋がっていてそこから酸素を送りこまれています。
しかし、赤ちゃんは生まれると自分1人の力で体温を保ち、呼吸や心拍を維持しなければいけません。
もし異変があっても赤ちゃんは自分の言葉で痛みや苦しみを伝えることができませんよね。
なので、ちゃんと外の世界に順応できてるかな?と異変に気付けるように
バイタルサインを測り観察することはとても大切です。
バイタルサインの順番
赤ちゃんは成人とバイタルサインを測る順番が違います。
どの順番が覚えていますか?
理由は、体温計や聴診器など赤ちゃんの身体にいきなり触れてしまうと、
赤ちゃんが泣き出し、安静時の身体の状態を上手く測れないことが多いからです。
泣き声や体動で心拍や呼吸が観察できなくなるのを防ぐために新生児では順番が違うんです。
赤ちゃんが泣いていたら、抱っこしたりトントンしたりして落ち着かせることから始めましょう。
バイタルサインで何を見る?
それでは今から一つずつ詳しく見ていきましょう。
①呼吸
正常値:30〜60回/分
新生児は1回換気量が少ないので成人と比べ呼吸数が多くなります。
新生児は腹式呼吸です。
お腹の上下運動を見て数えます。
分かりにくい場合はお腹の上に軽く手を当てて数えることもあります。
呼吸数を数えるときに10秒だけ数え、それを×6にし、1分間の値を出す看護師もいますが、
私は1分間数えるようにしています。
何故なら新生児の呼吸は不規則であり無呼吸になりやすいからです。
呼吸の音を聞く時は聴診器の膜面(大きい方)を使います。
そして呼吸の深さや左右差を聴診します。
②心拍
正常値:110〜160回/分
新生児は心臓が小さく、心筋も弱いため1回拍出量が少ないです。
そのため呼吸と同様に回数が多くなっています。
不整脈がないか、心雑音がないかを聴取します。
心雑音がある場合、心室中隔欠損や卵円孔動脈管が閉じてないことが考えられます。
③体温
正常値:36.5〜37.5℃
新生児は新陳代謝が活発であるため成人と比べ体温が高いです。
しかし、皮下組織が少なく、体温調節機能も未熟なため変動を来たしやすいです。
体温は脇の下で計っています。
保育器に入っている赤ちゃんは裸なので体温には特に気を付ける必要がありますね。
補足として保育器に入っている赤ちゃんが裸な理由を説明しますね。
保育器に入っている赤ちゃんは未熟児ちゃんや早産の子が多いです。
本来ならばお母さんのおなかの中で成長する時期なので、
保育器はお母さんのおなかの中に居るときと同じ環境に保たれています。
そうなると服を着る必要はないですよね。
その方が赤ちゃんも包まれているという安心感がありますし、全身の観察がしやすいんです。
④血圧
正常値:60〜80/30〜50mmHg
新生児は心臓を拍出する力が弱いため血圧は低いです。
尿は出たかな?心臓の動きは大丈夫かな?など、
循環動態を知る上でとても大事な指標となります。
⑤全身状態の観察
バイタルサインとして上記4つを説明しましたが、全身状態の観察も欠かせません。
赤ちゃんは自分で「気分が悪い」「○○が痛い」など伝えることができないからです。
皮膚がブツブツになってないかな?唇や指先の色いつもと同じかな?など一つ一つ観察します。
そして泣き声や泣き方で判断することもあります。
関わっていくうちに「あ、今眠たくて泣いてるんだろうな」「お腹が空いたんだな」
と分かるようになります。
まとめ
新生児のバイタルサインは成人と大きく違うことが分かりました。
まだ身体の中の様々な機能の発達が未熟なためバイタルサインに変動を来たしやすいです。
また自分で思いを伝えることが出来ないので、私たちの観察がとても大切です。
バイタルサインを測ろうと思ったときに赤ちゃんが泣いていたら、
まずは抱っこしたりトントンしたりして落ち着かせましょう。
最後にバイタルサインの正常値を復習します。
バイタルサイン測定は、看護師になる上で絶対に必要になるものです。
なぜバイタルサインを測る必要があるのか
測ることによって何を知ることができるのか
これらを一つ一つ理解しながら患者さんと関わっていけるといいですね!
参考にした本
ここで私が新生児の勉強をするときに愛用していた本を紹介します。
それは『プチナース 母性・小児看護ぜんぶガイド』という本です。
アマゾンで取り扱っているのでリンク貼っておきます。
「ここ大事だな」「国家試験でよく問われているな」という部分が絵を用いて
分かりやすく表現されています。
今までイメージしづらかった赤ちゃんの成長過程や病態も
この本を読んだらすんなりと頭に入ってきますよ。
気になる方はぜひ買ってみてください。
それでは、新生児のバイタルサインのお話を終わります。
最後までありがとうございました!
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コメント
いつもお世話になっております。
呼吸数。
ハッと思い出してしまいました。
小児科で働いていた時代
「小児の呼吸は実測1分」と言われていました。
喘息専門の小児科だった為、気づいたら習慣化されていました。
ですが今は、6×10や15×4という掛け算方式を使いがちです。
その方が楽だからです。。
初心に帰って「実測1分」を心掛けようと思いました。。。
ブログ
ありがとうございました💦
呼吸はなくなってしまったバイタルサインとも言われています。成人の場合でも、バイタルサインの実測を忘れずにお願いいたします。